The Burton Blog

ニューボード、Blossom誕生秘話

今年、Blossomが見事に開花しました。

今回は、今季新たにラインナップ入りしたボード、Blossomを紹介します。Blossomは、最高の滑りを演出してくれるだけでなく、チームライダーが思いのままにクリエイトした芸術作品でもあります。今までなかったタイプのボードであり、Burtonの原動力でもある表現の自由と創造性が詰まっています。

もちろん、デザイン性の高さだけがBlossomではありません。クラシックなキャンバー&ツインシェイプを採用したボードで、新世代のライダーたちからインスピレーションを得ながらも、古き良き時代を継承しています。そして、自己表現や成長というスノーボードのテーマを体現したボードでもあります。チームライダーが選ぶ定番パークボードとして、瞬く間にその地位を確立したのも納得ですね。

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Blossomは誰のためにデザインされたの?

ゾーイ・サドウスキー・シノットブロック・クラウチルーク・ウィンケルマンニールズ・シャック……。もうおわかりですよね? 創造性に富んだ自由なスタイルの持ち主であり、滑りにおいても人間性においても、Blossomをデザインするうえでベースとなった要素を持ち合わせているライダーたちです。彼らをフォローしていれば、キッカーであれ、レールであれ、トランジションであれ、Blossomのポテンシャが花開くのを目にすることでしょう。

全ては、ツインシェイプとミディアムフレックスのおかげです。Blossomは、パークをまっさらなキャンバスに変えてしまうような、中級者から上級者向けのボードに仕上がっています。シーズンイン直前にDIYレールでセッションするとき、ハイシーズンにパークをまわすとき、春のシャバ雪でスラッシュをあげるとき、Blossomさえあれば、より楽しい1日になること間違いありません。

Blossomの開発チームが立ち上がったとき、私たちは新世代向けのハイパフォーマンスボードを作るだけでなく、スノーボードを自己表現の手段と捉えているスノーボーダーに向けたボードを作りたいと考えました。例えば、オリンピックでもNatural Selectionでも常に自然体でいられるゾーイだったり、現代のイージースタイルを代表するブロックやルークだったり。そして、アートワークという形でBlossomに命を吹き込んだニールズの存在も忘れてはいけません。

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Rider: Luke Winkelmann / Photo: Gabe L'Heureux
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Rider: Brock Crounch / Photo: Gabe L'Heureux

Blossomのテクノロジー

Blossomはそのデザイン性が全てのように見えてしまうかもしれませんが(グラフィックの背景については後述します)、グラフィックの裏には、チームライダーとの共同開発によって完成した最新鋭のスノーボードがあるのです。簡単に言うと、私たちはBlossomの開発に非常に多くの時間を費やし、もちろん数え切れないほどのテストも欠かしませんでした。

過去と現在を絶妙にミックスしたBlossomは、安定のキャンバー、ツインシェイプ、ミディアムフレックスを採用しています。一見すると10数年前のシンプルなボードに思えるかもしれませんが、Blossomは現行シーンのために作られたトップクラスのパークボードなのです。操作性に優れ、パワフルなポップを可能にし、安定性や正確性も提供するバランスの取れたボード。言うまでもなく、レギュラーでもスイッチでも同じライドフィールを実現します。

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Rider: Brock Crouch / Photo: Gabe L'Heureux

そして、ミニパークでのジブランからメローなパイプランまで、カーボンI-ビーム搭載のトライアックスファイバーグラスが多様性に富んだフレックスを提供し、ボードに十分な反発力と縦方向のスナップを加えてくれます。

中身を見ていくと、BlossomのスーパーフライII 700gコアは、より強くて軽いウッドを使用することでウェイトを最小限に抑え、全体的な反発力と強度を高めています。さらに、トウ&ヒールエッジ沿いの木目をウッドコアに対して垂直に走らせています(デュアルゾーンEGD)。パークで素早い微調整が必要なときやリゾートをクルーズするとき、その恩恵を感じられるでしょう。

また、高い浸透性を持つ高密度焼結材に、特別に調合されたワックスを染み込ませたシンタードWFOベースを採用しているため、シーズンを通して様々なコンディションでハイスピードと耐久性を維持してくれます。シンプルにまとめると、パークであれクルージングであれ、いつでも高いパフォーマンスを発揮するボード、それががBlossomなのです。

これ以上必要なものはありませんよね?

Blossom誕生秘話

さて、機能についてベラベラと語ってしまいました……。専門用語だらけで、みなさんを圧倒させてしまったかもしれません(スノーボードヲタクなものでして、この手の話になると止まらないんです……)。でも安心してください。ここからは、Blossomの核心に迫ります。Blossom誕生の裏にあるストーリー、手描きのグラフィック、そして象徴的な3匹の蝶についてお話します。

Blossomのデザインに着手したとき、まず、常にインスピレーションを与えてくれるチームライダーとの共同制作を考えました。いわゆるシグネチャーボードのあり方を一新したかったのです。そして何より、エキセントリックなチームライダーが表現の自由や創造性、何より個性を存分に発揮できるようなアプローチで進めたいと考えたのです。方法は1つしかありませんでした。

それは、ライダーたちに全てを託すことです。

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心のままに。自由に創造。チームライダーが自由気ままに創造性を発揮してデザインしたボードこそ、今みなさんが目にしているBlossomなのです。グラフィックをまかされたのは、Burtonのチームライダーであり、イチオシのクリエイターでもあるニールズ・シャック。見事、自然の美しさを表現しながら、新しい命を象徴する3匹の蝶を完成させました。

Blossomは、スノーボードコミュニティに息づく新しい命を祝福します。肉体的なものだけでなく、自己表現や成長といった精神的な意味も込められています。どうあるべきか、どのように行動すべきか、どういう見た目であるべきか。自分に対する他人の声を聞くのではなく、ありままの姿を見せましょう。今この瞬間こそが未来を作るのです。そして、スノーボードについて、プロスノーボーダーについて、改めて見つめ直してみましょう。ニールズのグラフィックのように、いつまでもスノーボードは心のままにあるべきですから。

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Rider: Yutaro Miyazawa / Photo: KentaRAWmatsuda

Blossomは私たちの未来であり、シーズンインを前にちょうど開花したところです。さぁ、みなさんも創造性を発揮して、自分だけの道を切り開きましょう。パークであろうとグルーマーであろうと、スノーボードに乗っていても乗っていなくても、常に自分らしくいることを意識してください。


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